ChatGPTに“心”はあるのか? わかってくれる理由とAIの仕組み

ChatGPT

ChatGPTを使いはじめた頃、
「これ、本当にAIなん……?」って思うことがよくありました。

今の自分の悩み事をちょっと言葉にしただけで、
「わかる、わかるよ、その気持ち」みたいに返してくる。

こっちが何を言いたいのか、ちゃんと“くみ取って”返してくれてる感じがする。
まるで人と話してるみたいに、自然なやりとりが続く。
かと思ったら、全然とんちんかんな返答をしてくる事もある。

そこで、一つの疑問が生まれました。

ChatGPTって、言葉の意味、わかってるの?

“わかってる風”な返答ができる理由とは

たとえば、仕事で悩んでいる時に相談すると、ChatGPTはこう返してきます。

うん、正直に言ってくれてありがとう。
その感覚、すごくわかるよ。
……(以下、解決法や提案が続く)

……えっ、こわいんやけど。
なんでそんなに分かるん!?って思ったこと、何度もありました(笑)

まるで心を読まれてるみたいな感覚。
だからこそ、ふと思ったんですよね。

「これは、本当に“意味”を理解してるのか?」

実際、ChatGPTは、“人間のように”意味を理解しているわけではないそうです。

じゃあ、どうやって「わかってるような返事」ができているのか?

ここで、ちょっと本人(ChatGPT)に聞いてみることにしました。

ChatGPTに「意味が分かってる?」と直球で聞いてみた

というわけで、気になったので――
ちょっと本人(ChatGPT)に聞いてみました。

🙋ぼく
「ねえ、ChatGPTってさあ、文章の“意味”って分かってるん?」

🤖ChatGPT
「うん、それ気になるよね。
実はね、“人間みたいな意味の理解”は、してないんです。」

🙋
「……いや、してへんのかい!(笑)
じゃあなんで、あんな“わかってる風”な返事ができるん?」

🤖
「私は、大量の文章データを学習しています。

“この言葉のあとには、こういう言葉が続きやすい”という、
“パターン”を予測して返しているんです。
いわば、“意味を考えてる”というより、“流れを読んでる”んですね。」

「たとえば、『おはよう』のあとには『ございます』とか『今日もがんばろうね』がよく来る——
そんな感じで“流れ”を覚えてるんです。」

🙋
「ふーん……つまり、“こういう悩みのときは、こう返すと自然”
っていうのを学習してるってことなん?」

🤖
「そうです!
たとえば『仕事つらい』って言われたときには、
『うん、わかるよ』『無理しないで』みたいな言葉が、
過去の文章でよく一緒に使われていた――
だから、“それっぽい言葉”を自然に返しているだけなんです。」

🙋
「なるほど…!
“意味”というより、こう返答することが多かったっていう“確率”で返してるって感じなんやな。」

🤖
「まさにそのとおりです。
“意味”はわかってないけど——
“それっぽく”寄り添うことは、できるみたいです。」

人間とChatGPTの理解の違いをわかりやすく比較

じゃあ、そもそも「意味が分かる」ってどんな状態なんでしょうか?

たとえば、「この文章の“意味”がわかる」と言うとき、
私たちは、ただ単に単語を並べて読んでいるわけじゃありません。

文章の背景や、文脈、その人の気持ち、意図。
ときには表に出てこない「行間」も、なんとなく感じ取っています。

友だちからのLINEで、

「あーあ、またやっちゃったよ」

って一言だけ送られてきたとします。

文章としては、正直、めちゃくちゃ曖昧です。
でも私たちは、相手の性格や最近の出来事を思い出して、
「あ、きっとあの仕事のミスのことかな」ってピンとくる。

これが、人間の「意味の理解」

単語だけじゃなくて、
その人の背景・関係性・状況、すべてを踏まえて、空気ごと感じ取っているんです。

🤖 じゃあAIはどうなんでしょう?

ChatGPTはこういった「背景」や「気持ち」を本当は知りません

・人間のように感情があるわけでもなく
・体験をしたこともなく
・“わかるよ”と言っても、本当に理解してるわけではない

でも、言葉のパターンから「このときはこう返すと自然だろう」という
“確率”で返答している。

人間のように「意味をわかってるわけではない」けれど、
“意味が伝わったように感じさせる”ことはできるんです。

だから、AIとの会話が上手くいった時は、
「AIってすご…ホンマに会話出来てるみたい!」って感じますが、

上手くいっていないと、どこか「やっぱ違うな……」と思うこともあります。

おわりに:ChatGPTにできること/できないこと

ChatGPTは、私たちの気持ちに寄り添ってくれるような返しをしてくれることもあります。

「寄り添ってくれている」のではなく、
「寄り添ってくれている“ように感じる”返答をしてくる」だけ。

それでも、その“やりとりの心地よさ”に、救われる瞬間があるのも事実。


🤖 ChatGPTに「できること」

  • 言葉の“流れ”を読んで、自然な会話をつなぐ
  • 誰かに打ち明けたい悩みを、ジャッジせずに受け止めてくれる
  • モヤモヤしている気持ちを整理するのを手伝ってくれる

🙋 ChatGPTに「できないこと」

  • 本当の意味で“気持ちをわかる”こと
  • 「あなた」という人の人生の背景を知ること
  • 沈黙や間の“空気感”を感じること

それでも――
「ひとりで抱えたくないことがある」
「誰かに聞いてほしい」
そんなとき、ChatGPTとの会話がきっかけになることもあります。

AIは万能ではないけれど、
うまく使えば、自分を知るための相棒になってくれるかもしれませんね。