1.基本情報
・公開年:1954年
・登場怪獣:ゴジラ(初代)
・上映時間:97分
2.あらすじ
1954年、太平洋上で日本の船が次々に沈没するという事件が発生した。唯一の生存者が「大きな生き物に襲われた」と話すが、誰にも信じてもらえなかった。その晩、暴風雨と共に巨大な生物が大戸島を襲撃し、島に大きな被害を与える。
古生物学者の山根博士は、その謎を解き明かすべく調査団を結成し、大戸島へ向かう。そこで調査団は、巨大な生物の足跡や絶滅したはずの古代の生物を発見した。
そしてついに調査団の前に身長50mの巨大な生物が姿を現した。島の伝説に基づいて「ゴジラ」と名付けられた怪獣は、防衛隊の攻撃をものともせず、東京へ上陸。近代兵器が通用しない中、人類に打つ手はあるのだろうか…
3.感想
ゴジラシリーズの第1作であり、最高傑作です。今後、ゴジラ映画が続いていく中で、この作品を超えることはないんじゃないかと、個人的には思っています。それほど、この映画には特別な魅力が詰まっています。
○ゴジラの存在感が圧倒的
まず、この映画を見て感じるのは、ゴジラ自身の存在感。特撮技術が素晴らしく、1950年代とは思えないほどリアルで、音楽も、ゴジラの出現シーンでは心臓に直接響いてくるような臨場感を持っています。そして何より、実際に戦争を経験した役者の方々の演技が素晴らしくて、感情がダイレクトに伝わってくる。ゴジラという怪獣が、ただの恐怖の象徴ではなく、現実の痛みや恐れを反映した存在であることを、強く感じることが出来ます。
○時代を超えても色あせない
この映画以降、数多くの特撮作品や怪獣映画が世に生み出されました。近年絶賛された「シン・ゴジラ」や「ゴジラ-1.0」ももちろん素晴らしい作品ではありますが、この1954年版のゴジラには他のどの作品にもない特別な魅力があるんです。
○反核、反戦争のメッセージ
そして、この映画のテーマである「反核」「反戦争」について。これこそが、この作品が単なる怪獣映画以上の存在である理由です。核を経験した日本にしか生み出せないメッセージ。もし「古い映画だし、白黒だし、どうせ大したことないでしょ?」と思っているなら、絶対に騙されたと思って見てみてください。きっと、見終わった時にはゴジラの虜になっているはずです。
そして、すでに見たことがある人も、もう一度見返してみてください。「ああ、この映画の凄さはやっぱり変わらないな」と感じるでしょう。