(歴代ゴジラ映画レビュー)日米怪獣スターのタイトルマッチ!「キングコング対ゴジラ」

ゴジラ

1.基本情報

・公開年:1961年
・登場怪獣:ゴジラ(2代目)・キングコング
・上映時間:97分

2.あらすじ

自社がスポンサーとなっているTV番組「世界脅威シリーズ」の視聴率アップをもくろむパシフィック
製薬の多湖宣伝部長。
そんな彼の耳に南海の島、ファロ島で「巨大なる魔神」が目を覚ましたという情報が飛び込んで来た。多湖の指示でファロ島に向かった桜井と古江は「巨大なる魔神」がキングコングであることを知る。
パシフィック製薬の宣伝に使うため、キングコングを日本に輸送しようとする桜井たちだったが、
キングコングは途中で目覚め暴れ出してしまう。一方、ゴジラも眠りから覚め、日本へ上陸する。
そして遂に相まみえるゴジラとキングコング。今ここに2大怪獣の戦いの火蓋が切って落とされた!

3.感想

ゴジラシリーズ第3作目。
怪獣バトルも人間パートもコメディ色がかなり強く、見ていてとても楽しい作品。

今の時代に見ても面白い傑作映画である。

ゴジラとキングコングという日米の怪獣スターの対決が話題を呼び、
ゴジラシリーズの最大観客動員数を記録した。

この映画で印象に残るのはなんといっても多湖宣伝部長
「宣伝にやりすぎはない」「宣伝にもういいはない」をモットーする
モーレツ宣伝マンである。

なんと彼は、劇中でキングコングを自社のイメージキャラクターに使うため、

キングコングを日本に密輸する」というぶっ飛んだ作戦に出る。

案の定、この作戦は大失敗し、キングコングを日本に呼び込んだ上に当のキングコングが
ゴジラまで呼び寄せてしまう。

間違いなく人類の戦犯レベルの愚行なのだが、劇中終盤もゴジラと戦うキングコングを
一生懸命応援する等、ユニークな言動が多く、とても憎めない。

もちろん、怪獣パートも非常に魅力的である。
初めてカラーになったゴジラ映画、しかも日米二大怪獣スターの共演ということで
非常に特撮にも気合いが入っており、人工物の破壊シーンはかなり作り込まれている。
バトルシーンには当時大ブームだったプロレスの演出が取り入れられており、
近年の作品と比べるとまた違った面白さがあるのではないだろうか?

4.おまけ

ゴジラでは自衛隊との戦闘シーンがおなじみになっているが、実は「キングコング対ゴジラ」が
初めて「自衛隊」が登場する作品だったりする。
それまでは「防衛隊」等の名前で登場していた。